ライダーのようにスノーボードに全てを懸けている人間達は至って不安定だ。
みんなの前で華麗に滑っている姿の裏では多くの悩みや苦労に頭を抱えている。
将来のこと、生活のこと、改めて周りの人間と自分を見比べてみると余りにも違い過ぎて不安で夜も眠れなくなってしまうのだ。
スノーボーダーであること、それ以前に人間であるということは生活をしていかなければならない訳で、それを考えたらライダーというものはいろいろな狭間の中でもがくことになる。
だからと言って中途半端にスノーボードと向き合えば、すぐさま散々な結果となって自分の目の前に表れるのだろう。
オレたち双子はイカれてるからライダー達に「お前らの全てを懸けろ」と言う。
作品にお前らの100%を注ぎ込めと。
それは「良い作品を作りたい」とか「妥協はしない」とか、そういうものは結局のところ建前で、本当は自分達の不安で隙間だらけになった心をライダーのそれが満たすからかも知れない。
仕事や生活も大事。それは痛いほど解っている。
でも、それ以上に自分がこの世界にいる意味を失ってしまうことの方が怖いことだとオレたち双子は知っている。
「お前らがこの世界に存在したことをオレ達がちゃんと残すよ。」
だから全てを注ぎ込んでくれ。
たとえニホンオオカミが絶滅したとしても、この世界からニホンオオカミの名前が消えてしまうことは無いのだから。
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